前回は海外治験に参加するまでの大きな流れの話でしたが、今回はもっと具体的に2021年7月に参加した私の体験談をご紹介します。
詳しくは 『アメリカで海外治験で臨時収入』を読む!
この治験をサポートしていたのはイギリスに会社があるUK治験です。イギリスに行きたいけど、費用がないという人は治験を利用すると、後払いにはなりますが旅費を回収することも可能です。
[fuki-r]どんな施設に宿泊するにゃ?[/fuki-r]
[fuki-l]治験の間は何ができるニャン?[/fuki-l]
[fuki-r]どんな人たちが来るのかにゃ?[/fuki-r]

電話問診
治験会社は、製薬会社に日本人を集めることと依頼されています。なので、基本は「勧誘」、多くの人を集めて治験に必要な人数を集めることが仕事です。気になることがあれば、電話問診の時に相談するのがベストです。
私の問題1
この治験は『日本に住んでいる日本人』を対象のため、在米歴が5年以下が基本条件でした。しかし、コロナの影響で参加希望者が少ないため、電話問診はあっさり通過。ただ、事前検査の面談時には『在米歴は5年以下』と答えてください、と指示がありました。
私の問題2
最低体重(50キロ)をクリアするために、体重を増やすようアドバイスされました。事前検査では、施設によっては下着だけ体重を図るところもあり、ごまかせないことも。そこで、検査前に水を多めに飲む、前日に食事量を増やすなど体重増加を目指しました。
事前検査




実は事前検査前に、夏バテで4日間高熱を出して寝込んでいました。この間、ほとんど食べられず、ほぼ水と解熱剤で過ごし、私の体重はさらに最低体重の50キロから2〜3キロたりない状態でした。
事前検査では、血液検査もあるので前日の夜8時をすぎると食事ができません。
テキサス在住の私は前日に、アリゾナに飛行機で現地入り。しかし、天候のためフライトが遅れ、現地に到着したのは夜8時過ぎ。多めの夕食を食べ体重を増やすことができませんでした。
治験内容の読み合わせ
私が参加した日には合計4人の人が来ていました。そこで20ページ以上の書類を渡され、治験内容を全員で読み合わせをし、質問があれば質問をします。治験参加の意思を確認されます。
事前検査の順序
- 体重、身長測定 (BMIもここでチェック)
- 採決による血液検査
- 尿検査
- 心電図
- 医師による健康診断
再検査になる
- 体重が50キロ以下 BMIは基準値内だったので、検査員の人に次回は『こってりしたDinnerを食べれば、あなた問題ないわ』と言われて、ラッキなことに次の検査に進めました。
- 血液検査 [原因] 夏バテで4日間寝込み、解熱剤を飲んでいたため白血球が通常よりも少ない
この日の検査は午前中で終了し、そのあとは近くにあるショッピングモールへUberで移動しました。このUber代は治験会社の負担として、払ってもらいました。




治験に参加する




入院前の持ち物検査
当日は治験に参加予定の人が施設に集まり、入院する前に持ち物検査が行われます。
- 常用の薬
- おやつ
- インスタント食品
- ポカリスエットなどの飲み物
これらは施設の職員に治験が終了するまで、没収され管理されます。
さらに健康検査




治験で必要な人数は16人なのに、ここに集合した人数は20人以上。つまり、ここからさらに絞り込まれます。
事前検査と同じように、身長、体重、血液検査、尿検査、心電図検査、医師による問診が全員に行われ、私の結果は次点(3位)通過でした。ですが、次点の人も一晩施設に宿泊してもOKだったので、私は宿泊することにしました。
宿泊する部屋と食事
泊まる部屋は、10人が相部屋で二段ベットが並んでいる大部屋。学生の時の合宿をイメージに近いです。
次点3位通過の私は、半分以上治験参加を諦めていました。ですが、ポジティブな私は
- 夕食の日本食(+デサート付き)に満足
- 冷房がキンキンに効いている施設でさらに夏バテから回復
- 仕事もない、子供もいない自由な時間でNetFlixを堪能する
- 普段会えない人たちの会話を楽しむ
と、すっかりバケーション気分を堪能していました。
翌日に起きたミラクル
バケーション気分の私に奇跡が起こりました。
前日同様、血液検査、尿検査、血圧などの検査が全員に行われた後に、次点通過の3人と治験に通過したはずの下位3人が入れ替わることが伝えられ、なんと治験に参加することができました。
この時は次点通過すると、同じ治験の後半グループに自動的に参加できる仕組みでした。時間に余裕がある場合は、後半グループで治験に参加することが可能です。
治験に参加する人
- 治験を渡り歩いている人
- 主婦の人
- セミリタイアした自営業の人
- 世界一周旅行中の人
- アメリカに語学留学中の学生さん
年齢は50代半ばから20代後半の男女、男性の比率が3:1でした。
日本に住む日本人が対象だったので、治験会社の日本人リクルーターが日中通訳として施設に滞在していたので英語が話せなくても心配はありません。




治験中にできること
基本は施設に缶詰めとなります。服はスクラブという医療関係者が着る服を着用します。
投薬をして、体への影響を観察する治験だったので施設内で静かに過ごしていれば行動の規制はありませんでした。(尿検査と36回の採血がありました)
私は、毎朝6時には起床後に、30〜40分のストレッチ、午後にもYoutubeを見ながら30分ほどストレッチをしていました。残りは、Netflixで韓国ドラマをひたすら鑑賞です。
他の人たちも、スイッチを持ち込み他の参加者と一緒にゲームをしたり、日本のTVを一緒に見たりとのんびり過ごしていました。
とにかく外出ができず、時間はたっぷりあるので一人で時間が過ごせる人、または初対面の人でも話ができる人が治験を楽しむことができます。
後日検診
4日後に後日検診がありました。後日検診では、体重、採血、尿検査、軽い問診があり、そして治験報酬の支払いです。支払い方法は、2つです
- 電子送金で銀行口座に直接入金 (アメリカに住んでいる人が選択)
- 小切手で受け取り (日本から来て参加したが選択)
検診を待つの4日間は、治験会社が用意してくれたフェニックス市内のシェアハウスに女性の参加者と一緒に滞在していました。
私はレンタカーをして、フェニックス市内の博物館めぐりとセドナまでの日帰り旅行をして観光を堪能、若い人たちは、ラスベガスまでの2泊3日の弾丸旅行を数人でしていました。




治験参加しての感想
普段の生活では会うことのない人たちに会い、話をして刺激を受けました。
生活するために治験を渡り歩く人、そのために健康管理をして、筋トレもする。
世界一周旅行のために、アメリカの空港で宿泊しながらニューヨーク、フロリダで1ヶ月過ごした人。
目からウロコで、自由な暮らしをしている人たちに出会えました。
また、残念ながら事前検査でダメだった人は、別の治験を紹介されて次の治験会場に向かうため、イギリスに出発する人もいました。
私にとっては普通の観光旅行ではできない貴重な体験と、報酬をもらって休暇を過ごすことができた素敵な10日間でした。




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